共立 コンパクトレベルメータキットSK-LV39でポータブルステレオレベルメータを作ってみる。(実装編)

ということで日曜日の続き。

ケースに収めるため、LEDアレイを出す2か所を四角くくりぬく。

ケースの裏側にざっくりとカッターでけがき線を入れて、その内側をピンバイスで穴をあけていく。ケースにしたプラスチックケース(タカチ製)はやわらかいので力を入れなくても簡単に穴が開く。

こんなふうにブッサブッサと穴をあけて、穴どうしをニッパーで繋ぐように切断すれば、四角い穴の大雑把な形にする。そしたらあとはナイフとヤスリで削って形を整える。このへんは昔ミニ四駆の軽量化をしたひとなら慣れた作業だろう。

慣れてはいるのだけど、どうしても時間がかかる。この作業だけで2時間ぐらいかかってしまった。おまけに線がまっすぐに削れず、しかも二か所の四角い穴が、間の部分を削ってしまったためにひとつにつながってしまった。

LEDの基板を入れた状態。やっぱり隙間の部分が悲しいことになっている。取り付けたネジの位置のバランスが悪いのは、基板のネジ穴をそのまま使ったため。やっぱりこれもカッコ悪い。が、替えのケースもないし、めんどくさいのでこのままに。

つづいて基板のはんだ付けと配線。この辺は一気にやってしまったので途中の写真がない。

基板とLEDアレイを繋ぐ線は、PCのIDEケーブルなどにつかわれるフラットケーブルを必要な本数だけ裂いたものを流用する。このケーブルはジャンク屋なんかでまとめて100円以下で購入でき、複数の線が束なっているので、こういう配線には便利。

LEDアレイと基板を配線した図。黄色い線はGNDの線だけど、あとから考えたら、左右のGNDは共通なので、わざわざ二本繋ぐ必要はなかった。

オーディオに繋ぐステレオミニプラグと、信号をスルーパスしてヘッドホンなりスピーカーなりに繋ぐためのステレオミニジャック。手間を省くため、プラグははじめからケーブル付きのものを使う。ジャックは本体側のスペースが少ないことを考慮して、ケーブルに直接つなぐタイプのものを利用する。プラグのケーブルは長さ的に余るので、余った分をジャック用に転用する。
ちなみにプラグは、以前DS用ヘッドセット変換ケーブルを作った時の余剰品。電子工作をちょこちょこやっているとストック部品が結構でてくるもんですね。

がーっと一気に配線した図。あとから電源スイッチがないことを思い出し、これまたストック品のトグルスイッチを接続した。見た目はいまいちだけど、ケースに取り付けるときには丸穴をあけるだけなのでお手軽。

電池はこんな風に入る。案外厚みが必要になって、ケース内がカツカツになってしまった。

ちなみにここまで動作テストをしていない。

ここまでくるともうテストとかめんどくさいのでそのまま組み込んで動作させてみた。

DSのヘッドホンジャックに差してミュージックプレーヤで再生したが、なんかあっさりと動作した。意外とやるなぁ俺。スピーカーへのスルーアウトも音が出てるし、ちゃんと左右の違いでバーの長さが変わる。
こうやって一発動作したのは、いままで電子工作しててはじめてかもしれんww
中心から左右に広がる形が(サイバーフォーミュラの)アスラーダのAIユニットを思い出す。

使ってみて

まず、左右チャンネルの向きが違う。つまり左右チャンネルの配線をひっくり返した状態で配線してしまったらしく、写真の状態だと左向きが右チャンネルを、右向きが左チャンネルの表示になってしまっている・・・まぁ特に上下の向きがあるわけではないので、上下ひっくり返して使えばいいんだけどさ。

それから、音声レベルを10段階のLEDで表示しているのだけど、入力感度調整を最大にしても、小さな音が鳴っても一番中心のLEDが点灯しないレベルの解像度にしかならない。
説明書には「ボリューム最大の時にMAXのLEDが点灯するようにしろ」と書いてあるが、iPodを繋ぐ程度なら、感度調整(基板の半固定抵抗)を一番敏感(反時計まわりにいっぱいに回す)でもまったく問題ない、というか足りない。やはり10段階程度のレベル表示では細かな音の視覚化はむずかしいということだろうか。


最後に、LEDがまぶしすぎる。赤色だからなのかもしれないが、暗い部屋ではちょっと目ざわりだったりする。スモークの入った透明なシールや透明プラスチックを上にはれば、多少ましになるかもしれない。このへんは実装次第か。


唐突に思いついて組み立てたにしては、わりとしっかり動いている。これやったところで、たとえばクロスフェーダを繋いだりしないかぎり、「視覚的な賑やかし」にしかならないわけだけど、ちょっとしたオーディオアクセサリとして自己満足するには十分か。
もし実用的に応用するなら、基板サイズも小さく部品点数も少ないし、価格も1チャンネル1000円だから、自作音声ミキサやクロスフェーダ、オペアンプなんかに組み込むのにぴったりだと思う。